聴きどころの解説

大会に登場するアナログ盤の聴きどころを、
提供者の O村さん(1989年入会)が解説してくださいました。
大会当日に配布するその解説文を以下に転載しますので、予習等々にご利用ください。
ただし要するに思いっきりネタバレでもありますので、
「当日まではびっくりしたくない!」という場合は、読まずに当日をお楽しみに…。

開会のご挨拶


ビートルズの CD を、ぼくは全般的にあまり高く買っていない。
これらの曲はヴィニール盤でリリースされることを想定してレコーディングされ、
少なくとも私見では、やはりそのかたちで聞かれるべきものだからだ。

(ジェフ・エメリック著『ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実』より)

Love Me Do / P.S. I love You (R 4949)

赤ラベル初版のUKモノEP。正真正銘のデビュー盤です(が、音が悪くてすみません)。
リンゴがドラムで、通常のバージョンとはテイク自体が異なります。

Paperback Writer / Rain (R 5452)


なかでも <ペーパーバック・ライター> と <レイン> のシングルは、
ヴィニール盤で聞くとひときわ輝きを増す。
(-中略-)
残念ながら、<ペーパーバック・ライター>のステレオ・ミックスは、
この曲の魅力をおおいに損ねている。
まるっきりバラバラで、バランスもぼくらの意図をいっさいくみ取っていない。
ぼくにとっては、モノ・ミックスのほうがずっとエキサイティングだ。

(ジェフ・エメリック著『ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実』より


2番の最後の「Paperback Writer」の部分にエコーがかかります。
また、後ろでスティックでカウントを取っています。
曲の後半、コーダに入る前のブレイク部分の「Paperback Writer」には、深いエコーとディレイがかかっています。
更に、フェイドアウトが長め。(約8秒)
アナログ盤では、ベースの音のデカさがよりリアルです。

Please Please Me (PMC 1202)

UKモノLP。参加者Aさんからのリクエストで急遽追加しました。
最初、現行CDもモノなので、テイク自体に違いはないから面白みがないかなと思ってたのですが、
改めて聞いてみたところ、ちょっとびっくりしたのでお持ちすることにしました。
ご感想・ご判断は皆さんにお任せします。

The Beatles' Second Album (ST 2080)*

*今回持参したものは日本プレス盤です。 (EAS-80563)

 Side 1
Side 2
1. Roll Over Beethoven
2. Thank You Girl
3. You've Really Got a Hold on Me
4. Devil in Her Heart
5. Money (That's What I Want)
6. You Can't Do That
1. Long Tall Sally
2. I Call Your Name
3. Please Mr. Postman
4. I'll Get You
5. She Loves You


今回唯一のステレオ盤です。
曲毎の解説は敢えていたしませんが、
エコーや擬似ステレオなど、アメリカ独自の派手なミックスが楽しめます。
アメリカ人にはこの音が頭に叩き込まれていて、
現行のCDには違和感を感じる人も多いと聞きます。
(64BOXの登場で溜飲が下がったとか)

なお今回持参したものは、日本の再発盤で、オリジナルではありません。
で、改めて聞いてみたら、B面の回転数が遅い気が…。
She Loves Youの最後など、かなり気持ち悪いです。
キャピトルから東芝に届いたテープのせいかと思われますが、
こんなの発売しちゃっていいんでしょうかね??

Rubber Soul (PMC 1267)

UKモノLPです。このあたりから、ステレオとモノの違いが顕著になっている感があります。
なお、今回お持ちしたのは「マトリクス1」と呼ばれる正真正銘の初回カッティング盤で、
その後のものに比べて、より音がラウドと言われています。

Drive My Car

カウベルとピアノの音が小さめです。
一方、タンバリンがやや大きい。フェイドアウトが微妙に長め。

Norwegian Wood (This Bird Has Flown)

1回目のサビのところで「エッホッ」という咳払いが入ってます。笑えます。

You Won't See Me

フェイドアウトが長めです。

Michelle

フェイドアウトが長めです。(約5秒)

What Goes On

エンディングのギターがカットされています。

I'm Looking Through You

フェイドアウトが長めです。(約3秒)

Run For Your Life

ボーカルがやや大きめ&フェイドアウトが微妙に長め。

余談:The Word

今回は聞けませんが、アメリカのステレオ盤には、
音の定位が異なる
サビが毎回ダブルトラックになるフェイドアウトが長めなど、
豪快に違うバージョンが収録されています。

Revolver (PMC 7009)

UKモノLPで、ジェフ・エメリックのデビュー盤
ラバー・ソウルより更に、モノ・ミックスの妙が楽しめます。
このタイトルの初回カッティング盤「マトリクス1」には、
それでしか聞くことの出来ない Tomorrow Never Knows の別ミックスが収録されています。
(残念ながら今回お持ちした盤はマトリクス2のため、聞けませんが)

Taxman

カウベルの入るタイミングが早めです。
エンディングのカウベルの音も大きめ。

I'm Only Sleeping

逆回転ギターが1箇所余計に入っています。かなり新鮮です。

Love You To

フェイドアウトが長め。(5秒くらい)

Yellow Submarine

アタマのギターが入るタイミングが早いです。歌い出しと同時に入ります。
また、間奏後に入るジョンの掛け合いコーラスが早めに始まります。
その個所の波のSEも異なり、早く引いてしまっています。

Good Day Sunshine

エンディングのコーラス部分で、ドラムがスネアだけではなく、バスドラも入っています。

Got To Get You Into My Life

エンディングのアドリブの歌い方が異なります。
また、フェイドアウトも長めです。

Tomorrow Never Knows

イントロがフェイド・インではなくフル・ボリュームで入ります
また、エンディングのフェイドアウトは早め。
そして、何よりもテープ・ループSEの入る箇所や量(基本的に少なめ)、長さなどなど、
どこがどうと言えないほどいろいろと違いますので、各自ご確認を。
(なお、一番わかりやすいのは間奏です)

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (PMC 7027)


1967年当時はまだ、
大半の人々がモノラルのプレイヤーでレコードを聞いていた
ステレオなど、一部オーディオ・マニアの専有物でしかなかったのである。
真 のビートルズ・ファンならば、ぜひとも
<<サージェント・ペパー>> と <<リボルバー>> のモノ・ヴァージョンを入手するべきだろう。
ステレオ・ミックスとは比べものにならないほどの時間と労力が、
モノ・ミックスには投入されているからだ。


(ジェフ・エメリック著『ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実』より

私がビートルズと行ったミックスはすべてモノだった。
私がステレオ・ミックスをやるようになったときには、もうビートルズはいなかった。
1967年にはステレオ機材を持っている人はごくわずかで、
ほとんどの人がモノで聴いていた。
モノが標準だったのだ。


(ジョージ・マーティン著『メイキング・オブ・サージェント・ペパー』より


御大二人がここまで言っている、UKオリジナル・モノLP。とにかく違います

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

間奏のホルンのエコーがやや控えめ。
また、最後の「ビ~・リー・シー~ズ」の箇所の歓声が異なります。

With A Little Help From My Friends

ボーカルのエコーがかなり控えめ。
また、エンディングの音の伸びが長めです。

Lucy In The Sky With Diamonds

回転数が遅めです。
また、ボーカル、コーラスともフェイザーがかけられており、ユラユラと実にサイケです。
エンディングのフェイドアウトは早めで、1コーラス早く終わります。

Fixing A Hole

ボーカルのエコーが控えめ。フェイドアウトが長めです。

She's Leaving Home

回転数が早め。(ポールの声が高い!)

Being For The Benefit Of Mr. Kite!

間奏とエンディングのサーカスSEが異なります。
また、いちばん最後の歌詞の部分に、深いエコーがかけられています。

Within You Without You

イントロが微妙に早く始まる(1秒くらい)ため、ちょい長めです。
また、エンディングの笑い声がデカい&長い

When I'm Sixty-Four

回転数がやや遅めです。また、コーラスの音が大きめ。

Lovely Rita

エンディング部分の吐息とうめき声が小さめ。

Good Morning Good Morning

エンディングのコーラス、動物SEとも短め。

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)

当アルバムのモノ・バージョン一番の聞きどころはこの曲と思います。
まず、アタマのギターの音が欠けています。(直前のニワトリの声をまねたという説もあり)
カウントが始まる前が2拍長く、カウント後に入る歓声が全然違います。
その後も、歓声や拍手のSEはステレオに比べ、ほとんど絶え間なく入っています。
そしてエンディングでポールがアドリブのシャウトをかまします。
これは1990年代にツアーで歌うようになってからもやっており、
私は(東京ドームで)聞きながら「あ、モノだ」と思ったものでした…。

A Day In The Life

出だしがスッキリと入ります。
また、オーケストラの盛り上がり方が早めです。

Sgt.Pepper Inner Groove

レコードプレーヤーによっては再生されなかったり、1回で終わったりなどしますが、
さて今回はどうなるか…??

Magical Mystery Tour (MAL 2835)

アメリカ盤モノLPです。
ご存知の通り、UKでは当時これはLPでは発売されず、
A面の6曲がEP2枚組でリリースされました。
今度のモノBOXも、このアメリカ盤仕様となるようです。

Magical Mystery Tour

2番で入るバスのSEが異なり、短めです。
また、一部ボーカルにコーラスが強めにかかっています。

The Fool On The Hill

間奏とエンディングのブラスのような低音の音が少ないです。

Flying

イントロにいくつか余計な音が入っています。
また、エンディングのメロトロンの入るタイミングが早めです。
っても、この曲の違いはわかる人は少ないでしょう…
(私もあまり自信ナシ)

Blue Jay Way

コーラスを逆回転させたSEが入っていません。
また、エンディングのチェロにエコーがかかっていません。

Your Mother Should Know

ハイハットの音の処理が異なります。

I Am The Walrus

イントロが短いです。(メロトロンのリフがステレオでは6回のところ、モノでは4回)
また、最初の「I'm Crying」の部分のスネアとハイハットがかなり小さめ。
2回目の「I'm Crying」の部分のベース、ドラム、タンバリンが入っていません。

Strawberry Fields Forever

この曲は、(1)モノ、(2)ステレオLP、(3)CD、とで、それぞれ微妙に異なります。
いずれも、ボーカルのエコーのかかり具合、1回目のエンディングのフェイドアウトなどが異なります。
また、最後の「クランベリー・ソース」が1回しか聞こえません。

Penny Lane

トランペットにエコーがかかっています。

Baby You're A Rich Man

フェイドアウトが長めです。(約4秒)

All You Need Is Love

フェイドアウトが長めです。(約9秒)
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